AWS Well-Architected Framework の概要

AWSが推奨する設計のベストプラクティス集であるWell-Architected Frameworkの全体像と「運用上の優秀性」について学びます。

学習順Step 6 / 61サービスAWS基礎試験ドメイン弾力性

Well-Architected Framework とは

AWS Well-Architected Framework は、クラウド上でシステムを設計・運用する際のベストプラクティスをまとめたガイドラインです。システムが安全で、パフォーマンスが高く、障害に強く、効率的であるかを評価するための一貫した測定基準を提供します。

フレームワークは以下の3つの要素で構成されています。

  1. ホワイトペーパー: 設計原則やベストプラクティスが文書化されたドキュメント。
  2. 支援制度: AWSのソリューションアーキテクト(SA)や認定パートナーによるレビュー支援。
  3. AWS Well-Architected Tool: マネジメントコンソール上で提供される、アーキテクチャを自己評価するための無料ツール。

6つの柱(Pillars)

アーキテクチャを評価する軸として、以下の6つの柱が定義されています。

  1. 運用上の優秀性 (Operational Excellence)
  2. セキュリティ (Security)
  3. 信頼性 (Reliability)
  4. パフォーマンス効率 (Performance Efficiency)
  5. コスト最適化 (Cost Optimization)
  6. 持続可能性 (Sustainability) ※2021年に追加された新しい柱

運用上の優秀性 (Operational Excellence)

「運用上の優秀性」の柱は、システムの実行とモニタリングを行い、ビジネス価値を提供しつつ、プロセスと手順を継続的に改善する能力に焦点を当てています。

設計原則(設計事項):

  • 運用をコードとして実行する: インフラのプロビジョニングや設定をコード化(IaC)し、人為的ミスを減らします。
  • 小規模で可逆的な変更を頻繁に行う: 問題発生時に切り戻し(ロールバック)が容易な単位で変更を加えます。
  • 運用手順を頻繁に見直す: 定期的に手順書(Runbook/Playbook)をレビューし、最新状態に保ちます。
  • 障害を予想する: 障害が起こることを前提にテスト(カオスエンジニアリングなど)を実施します。
  • 運用上のすべての障害から学ぶ: 障害発生時は根本原因を分析し、組織全体で教訓を共有します。

対応領域:

  • 準備: ワークロードの動作を理解し、インシデント対応の準備を整える(AWS Config, AWS CloudFormation など)。
  • 運用: 健全性を測定し、イベントを把握する(Amazon CloudWatch など)。
  • 進化: 継続的かつ段階的な改善のために時間とリソースを割り当てる。

Well-Architected Tool の活用

AWS Well-Architected Tool を使用すると、ワークロード(ビジネス価値をもたらすリソースの集合)の状態を質問形式で評価できます。 特定の業界や技術(サーバーレス、SaaSなど)に特化したレンズ (Lens) を適用することで、より専門的な評価も可能です。評価結果として、高リスクの問題 (HRI)中リスクの問題 (MRI) が特定され、改善に向けた具体的なアクションプランが提示されます。

重要ポイント

  • クラウドアーキテクチャを評価・改善するための6つの柱からなるフレームワーク
  • ホワイトペーパー、支援制度、Well-Architected Toolの3つで構成される
  • 運用上の優秀性は、ビジネス価値を提供し、継続的にプロセスと手順を改善する能力
  • 運用上の優秀性は「準備」「運用」「進化」の3つの領域に対応する
  • Well-Architected Toolを使って、ベストプラクティスとのギャップ(リスク)を特定できる

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